卒業して、私服姿で来た先輩。
教室にいるところを先生に見つかって怒られた。
「どんなに顔をよく知っていても、もう、生徒じゃないから。外部の人だから。」
そっかぁ。
途中で引っ越しのために書類には「退学」と書いた学校がある。
すごくいいところで、今では遠いので写真でしか拝めない。
いつか友達と行けたらなとか思ってた。
そう、無理なんだ。
そこの学校は私立だから、特に警備も厳しくて行けないんだろうな。
もう一度、友達4人と集まった階段に屯したい。
もう一度、砂がふかふかしたグランドを裸足でかけてみたい。
時代とともに、私立なのでだんだん設備が良くなっていく。
知ってる先生も友達も、もちろんそこにはもう、いないんですけどね。
行きたいと願って、行ったところで入れない。
入れたとしても誰もいない。
過去に縛られるのは良くないのでしょうね。
「前を向け。でも、たまには振り返って。忘れちゃいけないものもあるから。」
たまにそんな『声』が聞こえます。